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『浦安の舞』
「天地の神にぞ祈る 朝なぎの 海のごとくに 波立たぬ世を」
これは昭和天皇が歌会始で世の太平を祈って詠まれたお歌です。
「この大きな自然の中にいらっしゃる全ての神様にお祈りします。
朝、海の波が、かがみのように静かで、おだやかなように、今の世の中も平和で争いのない世界になりますように。」
という意味が込められています。
このお歌をもとに多忠朝が作曲し、
装束に身を包んだ巫女が囃子にあわせて舞い踊る奉仕の舞が、
『浦安の舞』です。
![浦安の舞](/data/6307/35966.jpg)
三木町の神社にも
『浦安の舞』を舞う巫女さんがいます。
その中のひとつ天野神社では
小学3年生1名と4年生3名の小さな巫女さんたちです。
今年から1代目からバトンタッチしたばかりのまだ2代目です。
秋祭りとお正月に『浦安の舞』を奉納することになっています。
![小学3年生1名と4年生3名の小さな巫女さん](/data/6307/35965.jpg)
8月のうだるような暑さが続くなか、
旧木田郡の神社が集まって『浦安の舞』の講習会が神明殿で行われました。
ここでみっちりと講師による踊りの指導がありました。
最終日に、
総勢50名が舞う姿はとても圧巻でした。
![『浦安の舞』の講習会](/data/6307/35967.jpg)
10月の秋祭り
配されていた台風も過ぎ去り、暑いくらいの秋晴れの日。
あちらこちらから
「コンコン チキチ コン チキチ」
鐘や太鼓をならす獅子の音が聞こえてきます。
天野神社では小さな巫女さんたちの『浦安の舞』が始まりました。
一臈(いちろう)、二臈(にろう)、三臈(さんろう)、四臈(よんろう)
の四人舞です。
歌詞は2回繰り返され
前半は手に檜扇を、後半は鈴を持って舞います。
扇の端には松梅橘の造花に長い六色紐が付いており、
鈴は鈴緒五色絹を付けた「神楽鈴」と呼ばれるもので
稲穂の実りを表していると言われています。
扇を広げ、ゆっくりと舞う姿はとても可憐で繊細で
![浦安の舞2](/data/6307/35968.jpg)
鈴に持ち替え
「シャリン。シャリン。」
と鈴の音が響きわたると、心清まる思いがしました。
![浦安の舞3](/data/6307/35969.jpg)
無事奉納が終わると、お祭りの始まりです。
秋は「実りの秋」「収穫の秋」
秋祭りは農作物の収穫に感謝をするお祭りです。
この『浦安の舞』を舞うことで
みんなが平和を願い祈り、
自然に感謝すること、収穫に感謝をすることを、
忘れないでいて欲しいです。
![浦安の舞4](/data/6307/35970.jpg)
執筆者:三木町町民Reporter 谷岡 美雪(たにおか みゆき)
三木生まれ、三木育ち、三木在住の三木大好きな2人の娘をもつママです。
三木町で出会った魅力ある人や、お気に入りの店を紹介していきたいと思っています。
〒761-0692 香川県木田郡三木町大字氷上310番地
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