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一生職人として生きる。 ~谷川木工芸~

政策課 : 2021/12/21

2018年2月27日、伝統的工芸品の製造に従事している方のうち、高度な技術・技法を保持されている6名の方が「香川県伝統工芸士」として認定されました。
その中の一人が、今回取材させていただいた「谷川木工芸」谷川雅則さんです。
谷川さんは、讃岐桶樽(さぬきおけだる)を製造されていて、風呂桶、御櫃(おひつ)、風呂イスは、三木町のふるさと納税の返礼品として、ご協力いただいています。

香川県伝統工芸士
桶

進み続ける姿勢が、伝統工芸士としての原点。

21歳の時から41年もの間、桶づくりを続け、香川県伝統工芸士に認定されるまでになった谷川さんですが、意外にも学校卒業後すぐに後を継いだというわけではなく、当初はサラリーマンをやられていたそうです。
後を継ぐまでは桶づくりを手伝った経験もなかったため、最初は不慣れなことが多く「父親からよく怒られていた」と笑いながら話されていました。

「谷川木工芸」谷川雅則さん

桶の製造工程

お話を聞かせていただいた後は、製造工程も見学させていただきました。桶の外周部分は複数の木片を接合して作られているのですが、桶を上から見ると縁部分の木目が桶の中心に向かって綺麗に揃っていて、細かいところにも上質な製品としての美しさがあります。
𥶡(たが)にはめて木片を接着してから、一日ほどしっかりと乾燥させた後、継ぎ目が分からないほどなめらかに仕上げられていきます。一つ一つが確かな職人の手仕事によってつくられているぬくもりを、とても感じました。

「谷川木工芸」谷川雅則さん2

これからの製品づくりについては「若い人が求めてくれるようなものを作っていきたい」という想いを持っておられるようです。
販売を通して若い人たちと接する機会があり、桶の存在や本来の使い方を知らない人もいて、桶を桶として使わない新しい価値観に驚き、物事を違う視点から見るところに新しさを感じられたそうです。
伝統工芸士は認定されて終わりではなく、県の工芸品を広くアピールするために魅力的な製品づくりを行う必要があると、今後の活動にも意欲的に取り組まれていくようでした。
この職人として約40年一日一日立ち止まらず進み続ける姿勢が、伝統工芸士としての谷川さんの原点なのかもしれません。
最後に、去年から桶づくりを始められた息子さんとの写真を撮影させていただきました。伝統は着実に受け継がれていっています。

「谷川木工芸」谷川雅則さん3

Infomation

谷川木工芸
香川県木田郡三木町下高岡1089-2
TEL 087-898-0564
https://www.kinoibuki.com/

執筆者:三木町町民Reporter 松田 泰典(まつだ やすのり)

三木町出身。東京のデザイン制作会社に所属したまま、昨年Uターンで東京から戻ってきました。 現在は、東京や香川の仕事を行いつつ、高松に香川支社を作成しました。レポーターとして、生まれ育った町の良さを発信していきたいと思っています。


政策課
〒761-0692 香川県木田郡三木町大字氷上310番地
Tel:087-891-3302

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