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こだわりの逸品 〜コーヒーとおやつ 萬茶堂〜
8月のお盆に入るころ、町民リポーター二人であるお店を訪れました。
三木町平木の新川に架かる荒木橋から100m程南下したところにひっそりとたたずむ建物。「コーヒーとおやつ 萬茶堂」さんです。
お店のドアを開けて入ると、店主の山添 万裕美さんが笑顔で出迎えてくれました。
店内は心安らぐサウンドに、ほのかに木が香り、開放感のあるあたたかい雰囲気が漂います。そして、少し高めの小窓からは三木町のシンボル、「白山」を眺めることができます。
山添さんは生まれも育ちも三木町で、小さいころから家族がこの場所で料理屋を営み、法事法要の仕出し料理を販売したり、近所のスーパーに巻き寿司などを卸したりしていました。
そのころから「みんな楽しそうに仕事をしているなぁ、いつか私もこの場所で何かできれば」と幼心に夢を抱き、ホテルやケーキ屋さんなどでの修行を経て、昨年11月に念願のお店をオープンすることができました。
『萬茶堂』→『まんちゃどう』ではなく、『よろずちゃどう』と読みます。
「以前は四国八十八か所を回る巡拝者が疲れを取るために訪れる茶堂という休憩所が村ごとにたくさんありました。おじいちゃん、おばあちゃんが孫を連れてくるような感覚で地域の人たちがふらっと寄ってくれる憩いの場になれば、という想いを込めて、名前の一部、『万(萬)』を組み合わせて『萬茶堂』という名前にしました」
と、山添さんは語ってくれました。
そのため、店内には時計を飾らず、時間を気にせず思い思いの時間を過ごしてほしいと言います。
また、ここで提供されるメニューは、山添さんのこだわりが詰まったものばかりです。主役のコーヒーは山添さんが惚れ込んだコーヒー豆を自ら取り寄せています。そして、豆の量から、お湯の温度、抽出時間まで研究に研究を重ねた逸品です。深煎りコーヒーは、苦みの中に、酸味とほのかな甘みを感じられ、舌触りの良いスッキリとした味わいです。
そして、朝9時30分の開店と同時に提供されるモーニングに使用するパンもなんと県外から取り寄せているのです。全国的に柔らかいフワフワとした食パンが流行していますが、山添さんはサクサクとした食感を楽しめる食パンをセレクトします。たまごホットサンドはたまごがほんのり甘くて優しい味。まるで店主さんの人柄を教えてくれているようでした。
夏になると、自家製シロップを使ったかき氷も登場します。取材に伺った日も外は35度を超え、店内ではほとんどのお客さんがかき氷を召し上がっていました。私たちは「いちごシロップがいいかなぁ、黒蜜きなこも気になる~」と迷いに迷った挙句、「宇治金時」にしました。もちろん抹茶も小豆も国産です。
天然氷で温度が高いということもあり、頭がキーンとならず、抹茶のシロップがふわっふわの氷とよく絡まり、スーッと溶けていきました。〆に温かいお茶が付いていて、最後の最後まで美味しく味わって欲しいと、この茶葉まで厳選されたこだわりのお茶になっています。どうりでホッとするわけです。
山添さんは、
「レシピを考える上で、その素材の美味しさを生かせることを大切にしています。こだわりがこだわり過ぎて、常にギリギリを攻めていっていますが(笑)」
と言います。
最近は、地元の中高生も来店してくれるそうで、料理を提供しながら、子どもたちとの何気ない会話も楽しんでいるそうです。
今後についてお尋ねすると、
「若い方から年配の方まで、地元の方に来てもらいたいですね。細く長く続けていきたいです。」
と控えめにお答えいただきました。
生まれ育った地域を愛し、そこに住む人たちの憩いの場になることを願い、素材を大切に、愛情あふれる料理でおもてなす。三木町の茶堂。萬茶堂。
Information
コーヒーとおやつ 萬茶堂
【住所】三木町大字平木573番地5
【電話】070-9009-4623
【営業日時】火・水・金・土 9:30〜16:00
執筆者
三木町町民Reporter 谷岡 美雪(たにおか みゆき)
三木町生まれ三木町育ち三木町大好きな2人の娘をもつ母です。
気づけばもう中堅三木町民。みんなで一緒に三木町を盛り上げていきましょう!
三木町町民Reporter H・Y
朝晩の涼しい時間にあちこちで走り回っています!
まだまだひよっこ三木町民ですが、三木町がもっともっと元気な町になることを願っています。
〒761-0692 香川県木田郡三木町大字氷上310番地
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